はじめに:かわいさの裏に“しつけのコツ”あり
シーズーは、穏やかで人懐っこく、初めて犬を飼う方にも人気のある犬種です。
しかし、その甘えん坊でマイペースな性格から、「トイレを覚えない」「吠え癖がある」「留守番が苦手」など、しつけに苦労する場面も多く見られます。
「しつけ」は叱ることではなく、安心して暮らしていくための“お互いのルール作り”です。
このガイドでは、シーズーの性格に合った効果的なしつけ方法を、トイレ・吠え・お留守番の3つの柱に分けて詳しく解説します。
今日からできる実践的なテクニックも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
シーズーの性格としつけの基本方針
- 甘えん坊で人が大好き
- マイペースで頑固な面も
- 穏やかで吠えにくいが警戒心はある
このような性格を踏まえて、しつけの基本は「褒めて伸ばす」スタイルが効果的です。
強く叱ると反発したり、ストレスが原因で問題行動が悪化することもあるため、優しく根気強く取り組むことが大切です。
- 叱らず、無視や声かけでコントロールする
- 成功したときにタイミングよく褒める
- 短くわかりやすい言葉で伝える(「シー」「ダメ」など)
- 一貫性を持ってしつける(家族全員で統一)
- 怒鳴ったり、体罰はNG。信頼関係が崩れてしまいます
トイレのしつけ:失敗しない教え方とコツ
トイレトレーニングの基本ステップ
- トイレシーツを決まった場所に置く
- 食後・起床後・遊んだあとなど排泄タイミングを見逃さない
- 成功したらすぐ褒める+ごほうび(おやつ・なでなで)
- 失敗しても叱らず、静かに片付ける。失敗の原因を分析し環境調整する
よくある悩みと対策
- 場所がずれる → サークルで囲って成功率を上げる/トイレの場所を増やす
- シートを噛む → 固定できるトイレトレーを使用/噛んでも安全なおもちゃを用意
- 粗相のあとに叱ってしまう → 叱ると隠れて排泄するようになるため逆効果。掃除時は無言で淡々と
- 散歩中にしか排泄しない → 家の中でも排泄できるよう、散歩後すぐトイレに誘導するなど訓練
吠え癖の対策:静かに過ごせる子に育てるには
吠える主な原因
- 寂しさ(構ってほしい)
- 警戒心(インターホン・音・他人)
- 要求(遊びたい・外に出たい)
- 退屈やストレス(刺激不足・生活パターン単調)
対策の基本
- 無視する(吠え止んだ瞬間に褒める)
- 音慣れトレーニング(インターホン・ドアチャイムなど)
- 十分な運動と遊びでストレスを解消する
- 窓の外が見えないようにする/来客時は落ち着けるスペースに移す
トレーニングの工夫
- 「静かに」のコマンドを教える(静かにできたらごほうび)
- 吠える前の予兆を観察し、先手を打つ(視線・耳の向き・緊張)
- 音に敏感な子には、音CDやYouTubeで慣らす方法も有効
留守番のしつけ:安心してひとりで過ごせる練習
初めての留守番の準備
- 短時間からスタート(数分→15分→1時間…)
- 飼い主の出入りにリアクションしない(騒がず自然に)
- おもちゃや知育トイで気を紛らわせる(コング・おやつ入り玩具など)
- 「待っててね」「すぐ帰るね」などの声がけも安心材料に
分離不安の予防と対処
- 帰宅時も静かに接する(大げさに喜ばない)
- クレートやベッドなど落ち着ける場所を作る
- 外出前の過剰なスキンシップは控える(逆に不安を煽ることも)
- ラジオやテレビを流して「音のある空間」にすると安心感が増す
よくあるしつけの悩みQ&A
Q1.トイレは何ヶ月で覚えますか?
→個体差がありますが、2〜4ヶ月ほどで概ね覚える子が多いです。ただし、油断すると“逆戻り”することもあるため、継続して見守ることが大切です。
Q2.叱っても全然直らないのですが…
→シーズーは叱ると拗ねたり反発する子が多いため、叱るより無視&褒めの使い分けが有効です。感情的にならず、冷静に対処しましょう。
Q3.しつけ教室に通ったほうがいい?
→自宅で難しいと感じたら、早めにプロの力を借りるのも◎。個別レッスンやオンライン相談など、最近は選択肢も豊富です。
Q4.成犬になってからでもしつけ直せますか?
→もちろん可能です。時間はかかりますが、信頼関係があれば必ず改善していきます。
まとめ:焦らず楽しく、信頼関係を築こう
しつけは「教える」ことではなく、「一緒に暮らしていくルールを共有すること」。
シーズーは性格的に強く叱るよりも、褒められることで伸びるタイプが多いです。
焦らず、コツコツと、楽しみながらトレーニングを進めていきましょう。
- まずは愛犬を知ることから
- 生活リズムに合わせて柔軟に対応する
- 絶対に「諦めない」ことが成功への近道
しっかり向き合えば、きっと「聞き分けの良い、愛されシーズー」に育ってくれるはずです。

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